猫の鳴く朝は結構うるさい!?
アジカゼ 著
ジャンル:SF・ファンタジー
「都市伝説」という言葉は、近代以降に流布する「根拠がないにもかかわらず、真実として人から人へと語り継がれ、実在するものとして伝播するもの」を指すときに使われるものであるそうです。最近では携帯のチェーンメールで、「沖縄に数年に一回の割合で出現すると言われる『神の手』の形をした雲」が流行ったりしましたが、これも一種の都市伝説と言えそうです。しかし、「真実ではない」可能性が高いといいつつ、「都市伝説」的なものに魅力を感じてしまうのも事実です。コンシューマゲームなどでも『SIREN』などは、「杉沢村伝説」などをベースにしたものと言われています。
この小説は、あるゲームに関する「都市伝説」をめぐって物語が展開されています。主人公は、「ゲーム研究会」の友人から、ある時期ある高校に集中してあるゲームがプレイされ、プレイした者からは行方不明者が出るという「噂」を聞きます。そのゲームの情報は非常に限られた範囲でしかやりとりされないため、そのゲームが実在するかどうかすらわからない、という。
極めて「さめた」性格の主人公は、その話をうさんくさく受け止めつつも、心のどこかに引っかかるものを感じます。そして徐々に自分の周囲がそのゲームに巻き込まれていくのを感じることになる…。
まだ執筆途中ながら、これからの展開が楽しみな作品といえます。また、この主人公に独特な「さめた」独り言の語り口が、小説にユーモアとテンポの良さを与えているところにも注目です。


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作者メッセージ:

以前から大体の構想は出来ていました
それを少し変えたのがこの小説なんです
当初は、自分の文章力の低さに溜息の連続でした
それでも他の小説を読みあさって、研究して
今日まで書き続けたのは、ただ書いてみたいという好奇心や挑戦の心があったからです

今はまだ作品は途中なのですが、これからも書き続けたい心は十分あります
皆さんがそれを見守ってくださるのなら、自分も嬉しい限りです

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書評担当:TAKE
そらいろ
宇佐 銀子 著
ジャンル:童話・絵本
「綺麗な色が 欲しくって」で始まるうさぎの物語。うさぎが欲しがったものは「そらいろ」。「そらいろ」を手に入れようとするうさぎの気持ちが、丁寧に描かれています。
うさぎの姿は、かけがえのないものを手に入れようとするとき私たちに起こることそのものであるようです。
うさぎの絵は黒一色の線で表現されていますが、微妙な線づかいによって表情づけられ、息吹や感情を読み取ることができる温かさを持っています。それらは、黒い線と青い色の二色しか使っていないとは思えない豊かさを持っており、また、この作品においては、それ以外の色を入れてはならない十分な理由があるとすらいえます。
文章も絵と同じくとても詩的です。簡潔な言葉づかいは、これ以上増やしても減らしてもいけない微妙なバランスを保って、うさぎの気持ちを表現しています。
やわらかい雰囲気の中にある胸をつく切なさ。その世界をぜひ味わってください。

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作者メッセージ:

正直に言いますと、この「本棚」に置いて頂いているだけで、嬉しいのです。
そのうえ、ピックアップして頂くなんて…本当に、本当に嬉しいです。有難うございます…!
最後に…、皆さまがこの絵本を読んで、何か感じてくれる事を願っています…

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書評担当:TAKE
フィクション
ももむ けん 著
ジャンル:その他
携帯電話・インターネットが必須アイテムとなった現在の問題を、今回の作者であるももむけんさんはよく題材として取り上げ描いています。寂れて過疎化したオンラインRPGの世界にただ一人ログインし続けるユーザと、そのゲームの開発者の姿を描く「イン」など、現在のネットワークにまつわる問題をあぶりだす作品などがあります。
その中で、今回取り上げる「フィクション」は、ある掲示板の書き込みをめぐる「フィクション」と「リアル」の交錯の物語といえそうです。現在は、『電車男』をはじめとして、掲示板での書き込みが発端となって「折り鶴」を送ったというような感動話、逆に書き込みをきっかけとして行われた犯罪の話、そういった種類の話を数多く聞くようになる時代となりました。それを「仮想現実」と「現実世界」の交わりとして持ち上げたり、批判したりすることもよくあることです。この作品「フィクション」は、掲示板に書き込まれた「母の死」についての文章で物語が始まります。それを読んだ人々が、さまざまな反応を見せるのですが、実はその書き込みは…?
作品「フィクション」は、フィクション/リアルという二つを対立した世界として捉える世界観そのものに対してある鋭い問題を問いかけるものであるように思えます。この作品の最も重要な問題は、この作品の最後のページ、にあるのかもしれません。

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作者メッセージ:

この作品は、ここに登録して初めて掲載した短編です。
短編というのは、一瞬のうちに盛り上がりを見せないといけないので、
案外長編を書くより難しかったりします。
さらに、まだ初期のものなので技術の浅い頃のものですが、
それでも、どうか長い目で読んでいただけたら幸いです。

人の価値観は様々であり、当人にとっては深刻に悩んでいることでも、人の目からは浅いものに映ったりします。
そこで分かり合えなかったり、傷つくことがあるのも事実です。

それでもどうか、他の誰かと心が重なり合う部分があって欲しい、
もしくはあるはずだ、とラストで信じていただければ、と思います。
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書評担当:TAKE
六本指依存症
藤崎純太 著
ジャンル:ホラー
普通のものが怖い。見慣れたものが怖い。下手に奇妙な化け物よりも普通のものが怖い-そうした感覚は一度は誰しも味わったことがあるのではないでしょうか?
見慣れたものに対する恐怖。普通、人は見慣れたものに対してじっくり観察するということはしません。例えば自分の指をじっくりと観察するなどということは、日常的には、ケガをしたりでもしない限りないと思います。ところが、ふと気がついたら自分の手に何か違和感が…よく見ると指が六本あったりしたらどうしますか?
この作品の主人公はごく普通の学生、授業中あまりの暑さにぼんやりしているうちに飲み込んだ何か…それを機に主人公は自分の身体に何か「不自然」な感覚をおぼえ始めます。そして遂に気がついたのは両手に指が六本あるという事実。
自分の身体でありながら、あるはずのない違和感の象徴のような六本目の指。その指に主人公はどんどん「依存」していくようになる…。
「六本指」に「依存」?一体どういうことなのか、知りたい方はぜひ本編を読んでください。現実なのか幻想なのかわからない世界を不思議な文体で描く「もう一つの現実」とでもいうかのような物語です。

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作者メッセージ:

拙い文章ですが、ぜひ御一読を。そして、暑い日には気をつけましょう
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書評:TAKE
1





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